折り紙で読み物シリーズ
[ 眠り と 夜明け 編 /
第2章 王家を守るもの ]
あらすじ:
今月は
『 ファイナルファンタジー15 』 と
『 ポケモン サン・ムーン 』 の発売月
折り紙作品たちは
原作の影響を受けて動いているが
彼らが 再び騒動を起こそうとしていた…
関連作品:
―――――――――
折り紙・コジロウ
「いよいよ、今週末は
『 ポケモン サン・ムーン 』 の発売日だー」
折り紙・ムサシ
「今度の舞台は南国の島国なんでしょ?
きっと原作の私は、リゾート地で沢山買い物して、
美味しいものをお腹いっぱい食べて、
マッサージなんかも受けて、
そんなアニメの影響を受けて私も…ぐふふ」
折り紙・ニャース
「ちょっと待つニャ!!
その前に大切な事を忘れてるニャ!」
「大切な事?」
「ニャーたち、XY編どころか
その前のBW時代も、何の成果も無いニャ!」
「そういえば、
ポケモン も 万能カギ もゲット出来ず…」
「このままサン・ムーンを迎えるのは
敵役としてマズくないかニャア?」
「それなら、サクッと
何かゲットすればイイじゃない」
「それが出来れば、この話してないんですけど?
もう 例のカギ を狙うのは無理そうだし
サトシのピカチュウだって、
ゲッコウガが強すぎて今は近寄れないし…」
「そいつら以外のお宝をゲットすれば良いのよ
例えば、2月に私をフッたイケメンとか」
「御曹司 ( おんぞうし ) のツワブキ・ダイゴ?
あいつホウエンリーグのチャンピオンだぜ?
オレたちが勝てるトレーナーじゃないって!」
「コインを沢山持ってそうな
赤い帽子のヒゲおやじは?」
「別の意味でアウトだニャ!!
あのお方は、この世界でもトップ中のトップだニャ!」
「もう!他に誰がいるのよ!
分かりやすい金持ちはいないの?
” デカい国の王様 ” とか!」
「デカい国ニャア?
夢と魔法のネズミの王様もいたけど
あのお方よりマズいしニャ」
「…あ!そうだ!全身黒ずくめの王子は?
確か ノクティス・ルシ…何とかっつう名前の奴!」
「何その無駄にオシャレな名前?
な~んか、ムカツクんですけど?」
「でも、原作で住んでる家が
ミアレタワー並みにデカいみたいだぞ?
しかも、見た目は弱っちそうな普通の人だし!」
「ふ~ん、結構良さそうじゃない♪
ターゲットはその ナントカ王子 で決定~!」
「ナントカ じゃなくて 『 ノクティス王子 』 だ」
「ニャ?」
「誰?」
「背が高いし、顔もコワいニャ」
「どっかで見たような…?」
折り紙・グラディオラス
「別に誰だろうと関係ないだろ?
んなことより… さっきから聞いてりゃ、
そんな悪事を よく大声で言えるもんだなぁ?」
「え?周りにも聞こえてたの?」
「いやぁ、アニメキャラが元ネタだから
ついクセで聞こえやすい大きさの声で…(照れつつ)」
「( 自分の手元を軽く確認する )
そうかい、クセなら仕方ねぇな
ま、そのおかげで…」
「護衛が楽になったけどな!」
「げげ!?
物騒なモノを何もない所から出したニャ!」
「確か、この間の ” カギんこ ” も
そんな風にカギを出してたけど、
あいつらの仲間か?」
「カギ?ああ 『 キングダムハーツ 』 の子供らか
知り合いと言えば知り合いだが…それがどうした?」
「(これはラッキー!カギ世界の連中は
他の世界のルールに逆らえない設定だ!)」
「いくのよ!パンプジン!」
「いけ!マーイーカ!」
折り紙・パンプジン
「パンプジ!」
折り紙・マーイーカ
「マイッカ!」
「ほう?剣を出してもビビんねぇどころか、
俺と戦おうってか?」
「知ってるのよ? カギんこの世界では、
相手のルールに従うのが正義なんでしょう?」
「我々ポケモン世界のルールは
“ 人間がポケモンに攻撃するのはダメ ” !
つまり、ニャーとコイツらには攻撃できないニャ!」
「でも、こいつらを倒さないと
オレたちには剣が届かないぞ!
どうだ!手も足も出ないだろ~♪」
「…何か 勘違いしてねぇか?」
「ニャ?勘違い?」
「アンタらの言う カギの世界 と 俺の原作世界 は
近くて遠い関係にある…つまり、別世界だ
貴様らのルールを守る必要なんざねぇんだよ」
「じゃ、じゃあ!あんたは一体何者なのよ!」
「俺は、お前らが襲撃しようとした
『 ノクティス王子 』 を守る王の盾
FF15の 『 グラディオラス・アミシティア 』 だ!」
「グラ…?
ああもう!いちいち無駄にオシャレな名前!
私なんて 『 ムサシ 』 よ!
あんたなんか ” 腹筋バキバキ男 ” で十分よ!」
「ムサシィ…たぶん、ツッコむところ間違えてるぞ?」
「ウルサイ!パンプジン、あいつにシャドーボール!!」
「プジー…!(エネルギーを溜め始める)」
「ちょ~っと待った!」
「プジ?」
「あら?今更怖くなったの?」
「案外、見かけ倒しだニャア♪」
「いや、戦う前に俺の世界でのルールを
教えておいてやろうと思ってな
聴いておかねぇと、そっちが大変な事になるぞぉ?」
「嫌な予感がするけど…そのルールって…?」
「そっちの世界では
モンスターを ” 相棒 ” にしているようだが、
俺たちの世界では
モンスターは “ 食材 ” なんだよ
それでも戦おうってんなら…
そのカボチャとイカを
煮物にして食っちまうぞ!!」
「プ、プジィ!??((((;゚Д゚))))」
「イカ!イカァア…(´;ω;` )」
「こんなに可愛いマーイーカを
食べるなんてヒドイ!」
「そうよ!パンプジンちゃんを煮物にするなんて!
それでも主役側のキャラなの!?」
「ニャーは美味しくないニャ!
ここは…逃げるが勝ちニャー!!」
( ロケット団、逃げ去る )
「…ふう、やれやれ
おい、いつまで隠れてんだ?プロンプト」
折り紙・プロンプト
「あれ?バレてた?
カンペキに隠れてたつもりだったのになぁ」
「気配っつうのは、そんな簡単に消せねぇさ
消したけりゃ、バトルの経験を積むことだな」
「はは…さすが王の盾!
危なくなったらサポートしようかと思ったけど
大丈夫で良かった!
けどさぁ、彼らの言う通り
あんな可愛いモンスターを食べるのは
さすが可哀そうだと思わなかった?」
「あれは、
連中を驚かせるための “ 冗談 ” だ
本気で食べようなんて思うわけないだろ?」
「そうだよねぇ
オレたちが食べてるモンスターって
もっと大きくて、怖いやつだもんね!
あれだけカワイイと、どっちかと言えばペットだし♪」
「そういう問題じゃない
種類に限らず、食べられるか分からないモノを
何も考えずに食べるのはNG!
サバイバル生活での基本だ」
「あ、理由そっち?」
「それに、相手がビビって逃げれば
お互いに無駄な戦いを避けられるからな」
「へぇ!なるほど…
でも、相手を逃がすのが目的なら
最初にオレたちが ”貧乏 ” だってことを
教えた方が速かったんじゃね?
実際、原作でもスタートはジリ貧じゃん?」
「それだと王子の父親である
『 レギス陛下 』 を狙う可能性があるだろ
全体的に驚かしておかねぇと、意味がねぇんだよ
しかし、ノクトが
あんな連中にまで甘くみられてるとはな
戦闘訓練でガッツリ鍛えてやらねぇと!
プロンプト、アイツの居場所を知らないか?
さっきから ” スマホ ” に出ねぇんだよ
性格的に、普段いるエリアから
そんなに離れないとは思うが…」
「実は、オレも捜してたんだよねぇ
…って、あ!ズルい!
グラディオも スマホ 持ってたんだ!
いいなぁ、オレまだ折ってもらってないよ」
「でも、お前も何か手に持ってるじゃねぇか」
「コレ?ほら、新品の ” カメラ ” !
原作の形が分かったから、
改めて折ってもらったんだ
記念に皆で写真撮ろうと思ったんだけど、
一体どこに居るんだろう?」
「アイツを見つけたら、絶対逃がすなよ?
もし逃がしたら…
お前も一緒にバトルの特訓だからな!」
「げ!?わ、分かったよ…
んじゃ、ノクト捜しがてら
他の世界のキャラの
写真でも撮りに行こっかなぁ♪」
「悪役系に会ったら気を付けろよ?
もし、ノクトの奴から離れすぎれば…」
「” 王家の魔力がエリア外になって、
武器が召喚できなくなる ” でしょ?
言われなくても分かってるから大丈夫!
それじゃ、後で皆で合流しよう!」
――――――――――
代々王家を守る一族の男
王の盾・グラディオラス
一般人ながら
王子と身分を越えた
友人関係にある青年・プロンプト
二人は
折り紙のノクティスに近づきつつある
” 異変 ” に 気づいていなかった――
続く