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夜明け

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折り紙で読み物シリーズ

 

[ 眠り と 夜明け 編 / 最終章 夜明け ]

 

あらすじ:

10年もの開発期間を経て完成し

ついに明日 11/29 に発売される

『 FINAL FANTASY XV ( FF15 ) 』

 

しかし、長きに渡る開発の間には

様々な犠牲があった

 

FFXVの前身である

『 FINAL FANTASY Versus XIII 』

設定変更により消えた存在が

折り紙のFFXV/ノクティスを追い詰める――

 

※この記事では、

折り紙を使った12才以上向けの表現

( 人間同士の武器による戦闘場面 ) を含みます

※この記事は諸事情により、

コメントを受付けませんのでご了承ください

 

関連作品:

第一章/現実に基づく夢  第二章/王家を守るもの

第三章/狙うはベストショット  第四章/お菓子と思い出

第五章/光の王・影の王  第六章/予兆

第七章/眠り  第八章/夜空の光

 

―――――――――

 

 

折り紙・プロンプト

「ねぇ!マジでヤバいって!

急に倒れるなんて!!」

 

折り紙・グラディオラス

「んな事、言われなくても分かってる!

イグニス、心当たりは?」

 

折り紙・イグニス

「(メガネの位置を片手で直す)

原作で悪夢をテーマにした

公式トレーラーが公開された

 

その影響だとは思うが、

アレはノクト全ての絆を失わない限り

同じ状態にはならないはずなのに、何故…!」

 

「こ、このまま起きなかったら、どうしよう…」

「悪い方へ考えるな!だが、一体どうすりゃあ…!」

 

 

 

折り紙・プライナ

「ワン!」

「プライナ!アンブラ!」

 

「ルナフレーナ様、王子はご覧の通り…!」

「そうだ!折り紙とはいえ、原作影響で

神凪(かんなぎ)の力で助けられませんか!」

 

折り紙・ルナフレーナ

「いいえ、私の力では

彼を飲み込もうとする闇を打ち払えません」

「そんな!」

 

「ですが、“ あの時代 ” から御友人であった

貴方たちの声ならば、きっと王子に届きます!」

 

「あの時代って、ヴェルサスXIII!?」

「うっわ、懐っつう!

なんて言ってる場合じゃない!」

「それが、悪夢の原因…?」

「はい!」

 

「なるほどな…

思えば、野村さんが作っていた頃から

ずいぶん変わったよな、俺たち

 

―― だが、変わっていない部分もある

そうだろ、ノクト!」

 

「変わる前も、今も、これからだって

ずっと友達だよ!」

 

「例え姿が見えなくても

皆の心は、そばにいる

だから…過去に負けるな、ノクト!!」

 

―――――――――

 

( ノクティスの夢の中の世界 )

 

 

蘇生魔法:ルビーの光 】

 

 

折り紙・カーバンクル

「ピウッ!フーッ!!」

 

折り紙・ノクティス ( FFXV )

「カーバンクル!」

 

折り紙・ノクティス ( FFヴェルサスXIII ) 

「何だ、このモンスターは?」

 

[ ( スマートフォンに文字が映る )

ノクト、遅れてゴメン!

ヴェルサスの壁のせいで入れなくて…

でも、君の仲間たちの想いが壁を消したんだ!]

 

「オレの仲間…!」

 

「アイツらか!

チッ、すっかりFFXVに染まりやがって、

お前も邪魔するな!!」

 

( カーバンクル、蹴り飛ばされる )

 

「ピウッ!!」

「カーバンクル!!」

 

[―― 大丈夫、僕の原作は君を…

全てのユーザーを守るために生まれたんだ!

 

思い出して、ノクト

“ FFXV ” の折り紙作品として

君が見てきたもの、感じた事を!]

 

「FFXVとしての、オレ…

そうか、昔のオレは知らないんだな

あの後の事――」

 

 

 

「確かに、あの日は悲しかった

多くの人が裏切られたと感じたはずだ

 

でも、新たな開発チームは

早くゲームを完成させたいだけじゃなかった!

世界を相手に戦えるFFを完成させようと、

ずっと努力し続けてきた!

 

新規ユーザーにFFへの興味を持たせ、

シリーズの知名度低下を止めるために

アニメやCG作品、スマホゲー等を作った

“ 野末さん・本橋さんたち ”

 

映画では、その問題に共感し

解決するためなら協力してくれた

FFファンである “ 綾乃剛さん ”

 

ネット上では、多くの問題が起きる中でも

開発者とユーザーの架け橋になり、

スクエニに意見や想いを届けてくれた

“ ミッツーさん・タジーさんたち ”

 

そんな彼らと一緒にFFXVを盛り上げてくれた

“ ジョン=キャンプリングさんたち ”や

ATRで開発状況等を伝えてくれた

“ 大藤さんたち ”

 

それだけじゃない

サラリーマンなのに、多くのイベント会場で

ダンボール製のニフル兵コスチュームで

頑張ってくれた “ 加藤さん ”

 

ゲーム開発側でも、

FFXVの世界を魅力的に表現してくれた

“ 直良さん・長谷川さん・カワさんたち ”

 

キャラクターたちが

多くの人に愛されるように作ってくれた

“ 遠山さん・板室さん・岩永さんたち ”

 

主人公たちの声を

6年以上前から収録し続けてくれた

“ 鈴木さん・宮野さん・柿原さん・三宅さんたち ”

 

そして、重大な責任を負う中で

常に胸を張って、今も最前線で戦い続けている

“ 田畑さん ”

 

全世界の開発スタッフ と

完成を持ち続けたユーザーたちの想いによって

『 FINAL FANTASY XV 』 は…完成したんだ!!!」

 

 

( 王家の武器・ファントム召喚 )

 

「ファントムソード!

クリスタルの力が使えるだと!?」

 

「彼らは過去や今のためだけじゃない

全ては “ 未来のFF ” のために、

希望を次のFFに繋ぐために、あのゲームを作った

 

折り紙のオレだって…

ここで立ち止まるワケにはいかねぇんだよ!!!」

 

 

( ヴェルサス/ノクティス、

ファントムソードの一撃で倒れる )

 

 

 

「…オレの勝ち、だな」

 

―― 俺が負けるの、 最初から分かってた

でも…受け入られなかった

野村さんが完成させた世界で冒険している

原作の俺を見てみたかった…」

 

「…」

 

「ゲーム冒頭、

陥落した王都から一緒に逃げてくれた

イグニス・グラディオラス

途中で仲間になる、プロンプト

 

王は、父親は何を考えて

ルシス最後の王になろうとしたのか

 

ステラに刃を向ける俺が、

あの時、何を思っていたのか…

 

でも、叶わないんだよな…

きっと…全部、歴史の闇に消える…」

 

「絶対に消えない事がある

“ FF15は、かつてFFヴェルサス13だった ”

という現実

 

多くのものは過去になったけど、

存在が無かったことにはならない

そして、野村さんの意思も

彼らは継いでいるはず」

 

「だとすれば、お前の最後、バッドエンドだな…

野島さんは言った

“ クリア後、3日間は暗い気持ちになる話 ” だと」

 

「でも、野村さんが付け加えてただろ?

“ 悲しくても、前を向ける話にしたい ” って

 

原作の話が過酷なのは覚悟してる

実際、原作では親父が最初に死ぬしな」

 

「知ってたのかよ、それ…」

 

どんなに苦しくても原作の話、

全部見届けてみせる

だから、後はオレたちにまかせろ」

 

「…仕方ないな

精々、受け入れられるように

頑張れよ、今の俺――」

 

 

―――――――――

 

 

「――ッ」

 

「目ぇ覚ましたな、ノクト!」

「良かった、本当に良かった…!」

「具合はどうだ?体は、動きそうか?」

「大丈夫、ありがとな

皆のおかげで助かった」

 

「全てを、終わらせたのですね

私には知り得ない世界、かつての貴方を」

 

「終わりじゃないよ、ルーナ

ここからが始まりなんだ

FFの新しい夜明けの、な」

 

 

 

終わり


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